オブジェクトをパーツ分けしておかなければならない時があります。
その際に単純にパーツ分けしただけですと、切れ目が出てしまいます(下記図右)。

パーツ分けをしていても切れ目に線が出ないようにするには、法線を修正する必要があります。
①切れ目部分の頂点の法線をロックしてパーツ分けする
②分けた後、一体型のオブジェクトから法線をコピーする
方法① 法線をロックしてパーツ分けする
- 一体型のオブジェクトを用意(分割する手前まで作業をする)
- 分割する部分の頂点を選択

- Mesh Display > Lock Normals

頂点法線を表示して確認してみると、法線ロックした部分が黄色に表示されます。
ロックしないまま分割すると、分割した形状に合わせた頂点法線に変更されるため、切れ目が出てしまいます。
ロックしている部分は分割しても変更されないので、切れ目が出なくなります。

- パーツ分けする
今回はExtract Facesを使用していますが、分けられればどの方法でもOKです。

これで終了です。下図のように分かれていても切れ目がない状態になります。

方法② 法線をコピー
- 一体化オブジェクト(コピー元)と、分割したオブジェクト(コピー先)を用意

- Mesh > Transfer Attributes のオプション

- コピー元、コピー先の順で選択し、Vertex normalをTransfer
複数選択だと上手くいかないので、ひとつづつ適用します。今回だと2回Transferしています。
・Vertex normalのみON
・Sample spaceは当てはまるものを選択(UVが同じならUV、オブジェクトの位置が同じならWorldなど)
参考Autodesk ヘルプ: https://help.autodesk.com/view/MAYACRE/JPN/?guid=GUID-5E9D3489-6CFF-41E8-99A2-D364C7BF2422

Transferできると頂点法線が黄色く表示されます。


これで切れ目がない状態になります。
補足
NormalsのAverageを使って切れ目を消すことができますが、オブジェクトによっては手間がかかるので私はあまり使用していません。

例えば下図のように球体モデルでは問題ありませんが、下段のハードエッジが混ざってたりするオブジェクトの場合、一括で調整ができず細かく調整をしなくてはなりません。
上記の方法①②であればこういったモデルでも同じ作業で対応ができるのでそちらをお勧めします。
